認知症
もしかして認知症?
物忘れはある程度ご年齢を重ねると、誰にでも起こりうる自然な現象です。
しかしながら、ご家族のご様子に「あれ?」と思うことが増えていませんか?
もしかしたら認知症のサインかもしれません。気になることがありましたら、早めに医療機関にご相談ください。
- ① 同じことを何回も言ったり聞いたりする。
- ② 財布やお金を盗まれたと言う。
- ③ 身の回りの整理整頓ができずだらしなくなった。
- ④ いつも降りる駅なのに乗り過ごした。
- ⑤ 夜中に急に起さだして騒いだ。
- ⑥ 置き忘れやしまい忘れが目立つ。
- ⑦ 計算間違いが多くなった。
- ⑧ 些細なことで怒りっぽくなった。
ご家族の方が認知症になり、それまで出来ていたことが出来なくなったり目を離せない状態になったりすると、戸惑いや混乱が起きますね。
多くの時間が介護に割かれストレスや疲れを感じると、孤立してしまい辛い思いをされるご家族がいらっしゃいます。
悩みや不安を抱え込まず、まずはご相談ください。
少しでも早く相談することでご本人とそのご家族の方が今の生活をより良く長く続けることが出来るよう支援します。
当院ではご本人とご家族とご相談の上、適切な医療機関をご紹介いたします。
訪問診療にも対応しておりますので、通院が困難な方はご相談ください。
介護保険の中請、更新、在宅訪問看設のご紹介、ケアマネージャーや地域包括支援センターとの連携を深めていきます。
主な認知症の種類
認知症にはさまざまな種類がありますが、主なものを挙げます。
アルツハイマー型認知症
認知症の中で最も多いのが、アルツハイマー型認知症で、全体の6割りにのぼります。
記憶をつかさどる側頭葉の海馬が委縮し、親しい人を忘れる、今いつで、どこにいるのか分からないなどの症状が出現します。
レビー小体型認知症
レビー小体という異常な蛋白質が脳に蓄積し発症します。
70%以上の人に幻視がみられ、うつ、無気力、筋肉がこわばって体がスムーズに動かなくなる「パーキンソニズム」が見られることがあります。
脳血管性認知症
脳梗塞や脳出血など血管病変により脳細胞に酸素が送られなくなる事によって起きる認知症です。
生活習慣病などの基礎疾患を持っている人が多く、症状はまばらに出る事が多いのが特徴です。
前頭側頭型認知症(ピック病)
前頭葉側頭葉に萎縮がすすみ、人格変化、反社会的行動を取ることがあります。
常同行動、落ち着きがなくなる、怒りっぽくなる、乱暴になるなど見られる傾向があります。
正常圧水頭症
脳脊髄液が脳室に溜まり、脳が圧迫されることによっておきる認知症です。歩行障害、尿失禁がみられ手術することにより治癒する可能性もある認知症です。
アルコール性認知症
多量のアルコールを摂取することによる認知症で、ビタミンB1の欠乏により栄養状態が悪化し、記憶障害、作話、見当識障害などがみられます。
早期発見と適切な治療が大切です
認知症は「治らない疾患」と思われがちですが、もとの病気を治療することによって改善したり、進行を止めたり遅くしたりすることが出来るものもあります。複数の認知症を合併している場合もあり、早い段階での正しい診断と適切な治療が求められます。